金融業界Blog

金融業界Blog 金融に関する情報を発信する社長ブログ 東京キャリア・サーチ代表取締役社長 藤原道雄

証券・商品両取引所の経営統合

2007/12/02

11月30日の経済財政諮問会議で金融・資本市場ワーキンググループの会合を開き証券取引所と商品取引所の経営統合、資本提携を可能にし、上場商品の相互乗り入れを認める方向で大筋一致した。

欧米に比べて遅れている取引所の総合化が日本でも動き出す。
金商法の改正方針も確認したとのことである。
金融庁、経産省、農水省の考え方も一致したとのことである。
2009年実施を目途に関連法の整備をするとのことである。

欧米では証券、商品の垣根を超えた取引所再編がすすんでいる。日本も再編が始まれば取引所の競争強化につながる。
世界のマネーは商品も証券も同じ資産運用対象として投資している。取引所の総合化が進めば、こうしたマネーを日本にも呼び込め日本の投資家の利便性も高まる。
大いに期待したいところである。

円高と企業業績と株式市場

2007/11/30

円高が企業業績に響くのは事実で、急激に進めば劇薬にもなりえる。
ただ、今の水準が致命的かどうかをおいろいろな観点から検証するべきことが必要である。

ゴールドマン・サックス証券の試算では、10%の円高が進んでも企業の増益率の押し下げ幅は2%台半ば。今期、上場企業の経常増益率は前期比6%を確保し、5期連続最高益を目指す構図は変わらない。
円安による中小企業の輸入、特に原油の輸入価格の上昇は、賃金を抑えて消費の足を引っ張るため日本経済の弱点と見られてきた。この逆風が和らぐ効果も見逃せない。

JPモルガンのストラテジストの北野氏は株式市場は円高に過剰反応していると考えている。
同氏は1970年代以降の円と株の相関関係を分析したが、現在は円高が株安に直結する度合いが極端に高まっている。歴史的には過去7回の主な円高局面後の1年間で株式相場は逆に平均11%上昇している。

むしろ、円高を逆手にとって、企業の改革に活かしていけば、業績と株高への本質的な効果を生んでいけるということを留意すべきであろうし、その点で株式アナリストから経営者への直言・アドバイスへ期待するものが大である。

投資顧問の契約資産減少

2007/11/24

年金基金等から資産運用を請け負う投資顧問会社の9月末の契約残高は、6月末に比べて1.8%減り172兆円となった。
資産残高の減少は昨年の6月以来、5四半期期ぶりである。
米国のサブプライムローン問題を受けた国内外の株式相場の混乱で、特に海外年金の資産残高が落ち込んだ。

投資顧問契約はここ数年、外国人投資家の資金流入を背景に増加基調が続いていた。
9月末の残高も前年同月末比でみると17%3カ月前と比べると減っており、増加基調にブレーキがかかってきている。

海外年金がサブプライムによる運用難で海外資産を見直すなかで、日本株の比率を下げる動きがあったことも影響しているようだ。

主要市場での長期金利低下

2007/11/23

米国のサブプライムローン問題に端を発した信用収縮が実体経済にも徐々に波及し世界的に景気減速懸念が強まってきている。

東京市場では10年物国債が、また、米市場で米国債10年物利回りが、さらに欧州でもユーロ圏の指標であるドイツ連邦債10年物利回りなどが軒並み最近の利回りとしての低水準にまで低下してきている。このように景気減速懸念を反映して長期金利が主要市場で低下してきている。

サブプライムローン問題による金融機関の損失計上が相次ぎ、景気の先行きに弱気の見方が増えてきており、FRBは来年の成長率を下方修正し、欧州でも景気減速懸念が急速に台頭してきている。
日本でも市場関係者から「国内景気も落ち込むリスクが高まってきている」との不安の声が漏れ始めてきており先行きに予断が許されない状況となりつつある。

ヘッジファンド(その2)

2007/11/20

10月のヘッジファンドは全戦略の運用成績が上昇した。

米ヘッジファンド・リサーチ社(HFR)が算出した10月末の総合指数は1364・47と先月比2・82%上昇、8月までの下落幅を埋めて過去最高値を更新した。
10月は欧米や新興国の株式市場が好調だったことにもよる。

全戦略が上昇したものの先行きは楽観の雰囲気は乏しい。
欧米の金融機関が信用力の低い個人向け向け住宅融資(サブプライムローン)問題に関連した巨額損失を相次いで計上、11月に入り株式市場が世界的に大幅に調整し始めているためである。
また、SIVの問題も大きな懸念材料である。

11月に入り世界の市場は再び混迷してきており、先行きには警戒感が続いている。

企業の社債発行

2007/11/16

社債発行市場で企業の新規発行見送りや減額が目だってきている。

長期金利の低下で社債の表面利率が低くなり、機関投資家が求める利率水準と差があるとして投資を手控えているためである。表面利率の低下で地方金融機関などの需要が細ってきている。

三菱商事の当初予定よりも減額しての発行とか、富士電機ホールディングスとオリックスの社債募集のタイミングの見送り等である。

これも、サブプライムローン問題伴う市場の混乱がじわりと広がってきている影響であろう。

技術系ベンチャー向け新市場NEO(ネオ)

2007/11/14

今月13日にジャスダック証券取引所に開設した技術系ベンチャー向けの新市場、NEO(ネオ)の取引がスタートした。
第一号銘柄は通信ソフト開発のでユビキタス(3858)である。

会社の有する技術の信頼性を外部の人材を活用しながら見極めて上場の可否を決めるのが特徴で、技術に「お墨付き」を与えて投資家に安心感を与え投資家を呼び込む狙いだ。

ジャスダックが新市場NEOを開設する背景には、既存のジャスダック市場には安定成長型企業が多く東証マザーズなどと比べて高成長企業向け市場のイメージが乏しいことへの危機感からである。

NEOの技術評価は既存の国内市場には無い仕組であるので、その技術評価を研究機関等の有識者に中立的に評価していただけるシステムを厳格に確保できるということが、多くの投資家を呼び込む重要なポイントになると思える。

「技術国日本」を末永く確立し続ける一助としてもこの新市場NEOの成功を祈るものである。

米国M&Aファンド苦戦(その2)

2007/11/13

米国で投資ファンドによるM&Aへの逆風が続いている。
サブプライムローン問題を発端とする信用収縮が収まらず、買収資金の調達が難しい状態から抜け出せないためである。

大幅な買収価格引き下げとか、あるいは、買収提案そのものの取り下げなども大型案件で目立ち始めてきているようだ。
サブプライム問題を受けた金融混乱で、買収資金の調達が困難になっていることが響いている。

結果、サブプライムローン問題の表面化する前の5月に比べて、10月の買収額は1割ほどとなった。

今後の動向が注目される。

サブプライムローン問題(その5)

2007/11/11

9月17日にサブプライムローン問題(その4)以来2か月近く経っているが、その時に懸念しているような状況が顕在化してきているように感じている。

すなわち、米国金融機関、メリルリンチ証券の9000億円評価損、シティの1兆円、モルガンスタンレー証券の4000億円と続いて、大手自動車メーカーGMの第34半期での4兆円以上の過去最大の赤字と来て、米ダウ平均が13000ドル割れとなり株式市場が不穏なムードに包まれて始めている。
10月のムーディーズ等格付会社のサブプライム関連証券の大量格下げが更なる引き金になっている。

実体経済への懸念が現実になろうとして来ているかに伺える。

もう一つ深刻なのがドル安である。
ドル安が続けば、利下げで金融不安や景気減速に対抗するのが困難になるうえ、多額の財政赤字を抱える米国財政が強く懸念される。
当然、これら米国での状況はグローバル化している経済への深刻な問題である。

いずれにしても週明けの株式市場、為替市場が注目される。

投信販売が急激に鈍化

2007/11/09

投資信託の販売が急激に鈍化している。
国内大手運用会社4社の投信の10月の資金流入額は合計で1000億円弱と9月比57%減少した。

これには二つの要因があると思える。
一つには、株式・債券の相場環境の不透明感、二つ目には、9月末に全面施行された金融商品取引法への対応で銀行等の金融機関が金商法へ過剰にナーバスになっており顧客への勧誘に及び腰になりすぎているというこの2点からである。
最近、金融機関の販売が適切に実施されているかを検証するため証券取引等監視委員会が集中検査に入ったことが明らかになってもおり、販売の際の説明責任等に慎重になりすぎているようである。

私の10月10日のブログでも述べている懸念が出始めているのではと懸念している。
「白河の清きに魚も住みかねて」とならないような当局の対応を望む次第ですは

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