金融業界Blog

サブプライムローン問題(その6)

2007/12/15

最近、日銀の武藤副総裁がインタビューで日銀が直面している環境を「事態は非常に複雑で、そう単純ではない。なかなか困難な状況にある」と表現した。まさにその通りだ。サブプライム問題による米国金融市場の動揺は全世界に及ぶ。日本経済には関係ないことという、ひところの楽観はもはや消え、大波が押し寄せる不安が高まっている。

米国における第二次世界大戦後の10回の景気後退のうち8回においては住宅投資の減退が先行しているとのこと。今回のサブプライム問題により、現在も住宅投資の減退傾向が顕著である。住宅投資の減少そのものもさることながら、住宅価格が上昇から下降に転じたことも米国景気の下降要因となる。これまでと正反対の力が働くこととなる。

2001年以降の金融緩和による金利低下、住宅価格上昇、消費の盛り上がりという好循環が、今回逆に悪循環となり、消費動向の先行きの見通しも悪化してきている。
米国金融機関の財務状況の悪化が深刻になる懸念が強い。すなわち、1992年以降の日本の銀行が地価バブル崩壊後、巨額の不良債権を抱えたのと同様な状況が生じる恐れが強まってきている。
米国の金融機関の財務状況への強い懸念があり、今後の再編等が起きてくると思える。

日本の経済は’01年以降の米国の金融緩和による米国内消費の盛り上がりで輸出を梃に景気回復を遂げ、戦後最長の景気拡大期間を享受してきたが、2008年はどうなるかが極めて懸念される。
政策当局による適切な対応に期待するところ大である。

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