金融業界Blog

2008年「円」の為替相場について

2008/01/05

今年の為替相場は相当荒れることになりそうである。

ミスター円の榊原英資氏によれば、現在は極端な円安とのことである。
つまり、この10年間の米国の物価上昇率からすれば、今の110円程度は10年前の145円あたりでユーロ、ポンド、スイスフランなどに対しては、さらに円は割安とのこと。実質レートなら、プラザ合意以前の状況とまで言われ、ロンドンの地下鉄の初乗りが4ポンドで約1000円ということでも円安は歴然としているとのこと。

これらの原因はひとえに低金利からとのことである。
日本が超低金利なために投資家の資金が流出し、円キャリートレードも活発である。
企業の競争力から見ると、ユーロなら110円〜115円、ドルなら100円で十分に勝負のできる水準であるとのこと。政治的圧力から超低金利を長く続けすぎたので世界市場で円安バブルが発生したとみるべきとの分析である。

2002年から日本の景気は回復しているので政策金利を2%までは上げるべきだったが、今や、サブプライム問題で世界中が利下げ傾向にあるときに日本だけ利上げはできない。利上げのチャンスは逸したわけであるが、欧米の利下げで金利差が縮まることで円安が解消される可能性が出てきている。
米国の景気後退も顕著になるだろうから対ドルでは円高に推移するのは間違いない。また、米国政府もこれら環境下でドル高政策はとれないと推測できる。

したがって、今年は円高傾向が続き、年後半には1ドル=100円を切る可能性が十分にあると思える。

日本の大企業は円安の追い風で贅肉が付き緊張感がなくなり、坐しても利益が転がり込んでくるからリスクを取らない官僚機構のような組織になりつつある。米国経済が低迷しているのだから、米国の大企業を買収するぐらいの賭けはできるのではなかろうか。BRICsなど新興市場への投資はさらに貧者貧弱で韓国とすら勝負にならない状況である。

企業も行政も小泉時代のような表面的な改革ではなく、革命的な改革を心がけなければ数年後には危機が訪れ、真正の円安が襲い、日本経済は10年後までも持たないとの懸念を榊原氏は有すとのこと。
その意味からも現在、収益のピークにある日本の企業は円高を恐れず果敢に経営改革の好機ととらえる発想で対応するのであれば、日本経済の未来も明るくなるのではなかろうか。

円高歓迎である。

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