日本の経済力の実体
2008/03/17
2007年末の内閣府の発表によると、世界全体の名目GDPに占める日本の割合は、24年ぶりに10%を割った。また豊かさの指標といわれる1人あたりGDPをOECD諸国で比較すると日本は18位(’06年)でトップのルクセンブルグや2位のノルウエーの半分に満たない。1993年には1位だったことを考えれば驚くほどの凋落である。
経済の供給力の伸びを示す潜在成長率は、米国が2.5〜3.0%、中国は8〜9%といわれており、日本は1.5%程度と頼りない。GDP総体では世界第2位でも成長率の低迷が続いているため、1人当りGDPでは大きく順位を下げることになったのである。
他の先進国に先駆けて進行する少子化=労働力の減少をカバーするだけの生産性向上が図らなければ、GDPは米国からますます引き離され、中国に追い抜かれるのは火を見るより明らかだ。
株価の動向がこの低成長を如実に反映している。
日本株は昨年12月時点で年初から6.55%下落し、調査対象の52カ国中で51位だった。サブプライムローン問題の震源地である米国でさえプラス4.02%で43位、中国はプラス66.91%で6位だ。
巷間いわれているとおり、日本株だけが世界で1人負けしているといってよい。
その理由ははっきりしている。株式市場の売買代金の6割以上を占める外国人投資家が日本株離れを起こしているためだ。
’07年の外国人投資家による年間買い越し額は、約4兆1500億円。これは前年の約半分でしかない。特に昨年後半からは売り越しが目立ち、今年1月にはこれまで最大となる約1兆4500億円の売りこし額を記録した。世界的に信用不安が広がるなか、低成長で魅力なしと判断された日本株が真っ先に売り込まれたのは明白であった。
実は、日本経済はもっと根本的な問題を抱えている。
対内直接投資、つまり海外からの「腰を据えた買い」が極端に少ないのである。
対内直接投資とは、主に外国企業が国内企業の発行済み株式総数の10%以上を取得することを目指す。株の売却や配当益を狙うのではなく、その企業への経営参画または買収を目的とする投資だ。
例えば、シンガポールではこの数年の対内直接投資の対GDP比がずっと150%を超えている。アジアの少国をこの地位に押し上げたのは、ひとえに膨大な外国資本であるといっても過言ではない。
英国では47.8%、ドイツで17.4%、米国でも13.5%であるが、日本ではわずかに2.5%であり、まさに「ジャパン・パッシング(無視)」がおきているといえる。
エネルギーと食料のおおくを海外に依存している日本は、その原資を今後も国内だけでまかない続けるのは不可能だ。一段の規制緩和と市場開放によって外資を呼び込む以外に日本ば生き残る道はありそうにない。


















